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桃子の前に進み出て、冷静を装って声を掛けた。
「桃太郎、俺たちはONI退治の使命を受け、ここに来ている。
いろいろ事情をお聞きしたい」
「桃太郎兄。
兄が言ってた大きな桃が流れてきたから、ワタシ、キビ団子作ったんだ。
だけど、そのキビ団子・・・なくなっちゃった・・」
KIJIが、空っぽになった小瓶を手にし、桃太郎の足元にしがみついて泣く。
「そうか・・。
KIJI。お前は、よく頑張ったな・・。
うん。それは残念だが・・。
俺もキビ団子は、まだ10粒ほど持っている。
これだけあれば、ONIに対峙する力は十分・・」
「え!!社長!
見せて、見せてください!
キビ団子!」
桃子がまた桃太郎に近づいたので、
俺は、桃子と桃太郎の間にわざと入り込んだ。
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