第1章

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必要最低限の物しか置かれていないそこは、GIが、【MOMOTARO】を連れて帰還すると知って、急遽用意した 【MOMOTARO】のための部屋だった。 2000年前の地球で、コールドスリープ状態にされ、いきなりこの場所に連れてこられた桃子は、まだ混乱しているだろう。 だから俺が、桃子への事情説明をかって出たのだが・・。 「さて・・。何から説明しようか・・」 ギシっと軋む音をさせながら、俺がベッドに腰をかけると、何の躊躇もすることなく隣に腰をかける、桃子。 拳3つほど離れているが、 手を伸ばせばすぐに触れることができる距離だった。 放心したように宙を見つめていた桃子の瞳がこちらを向いたとき、 その瞳には、もう既に、生気が戻っていた。 「大体のことは、ここに来るまでの間に分かりました。 とにかく、地球に向かえばいいんですよね! そこに、ONIとかいう地球外生命体がいる。 そいつらをやっつけられる特殊能力が私に備わっているとは全然思わないけど、 とりあえず、行くだけ行きます! もうこうなったら、 どこにでも連れて行ってください!」 俺がまだ何も話していないうちから、桃子はこの状況を理解し、半ば投げやりにそう言った。
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