性癖

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「和泉先生」 「はい」 「和泉先生のクラスの佐賀之さん。いますよね?先程の授業で、少し体調を悪そうにしていたので、気をつけて見てもらっていても良いですか? 本人は大丈夫と言っているのですが」 「……はぃ……わかました…」 正直、生徒の事にまで気が回らないのが本音。 言われるまで気付かないってのは良くある。 向いてないよなぁ、教師。 「はぁ……」 次の授業……なにすればいいんだっけ。 実験とかじゃないから、教科書での説明、あ、そうだ。 来週行う実験の説明と注意事項か。 時間、余るなぁ。 「あ、そうそう、和泉先生。 俺、次授業無いんで、和泉先生の授業見に行きますねー」 「結構です。 白那さんは教員室でご自分のお仕事をこなしていてください」 「いえ、こういう機会でないと、和泉先生の授業を見ることが出来ませんから。 手伝うことがあるのでしたら、手伝いますよ」 「…………勝手にしてください」
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