10人が本棚に入れています
本棚に追加
「で、どうしますか?教会本部の魔術師さん方。
いい加減諦めて帰ってくれませんか?
教会も図書館…敵に回すと厄介なんじゃないですか?」
凛さんが優しく諭している。
「…ッチ、帰るぞ!」
魔術師は一度此方を睨みながらドアを蹴破り帰って行った。
「あーあ、窓だけじゃなく扉も壊しやがって…」
「教会の方に請求書送っておきますか?」
「いや、今そんな物送ったら火に油さすようなものだよ。
油なんて可愛いものじゃないな…ニトログリセリンを缶ごと突っ込むもんさ」
「それは最早大爆発です…」
「とりあえず…教会は敵に回したな」
「魔術師の禁書の納品が減りますね」
魔術師は教会に忠誠を誓っている。
その教会に喧嘩をふっかけた図書館は目の敵にされるだろう。
そんな所に自らの研究成果をおいそれと渡すわけには行かない。
「まぁ、とりあえず『アリス』の元へ行こうか。」
夏一がそう言いながら地下の工房へと向かった。
最初のコメントを投稿しよう!