第2章 対話

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地下 沙織:工房 ここはロンドン図書館の地下 薄暗いが、沙織が勝手に設置した暖炉で淡い光が『アリス』を照らす。 『アリス』が目を開けた。 「あ、起きたね。なにか食べる?」 ぼんやりしているのか沙織の顔をじっと見たまま動かない。 「お~い、私のこと分かる?」 「……聖霊?」 「あら、高位の『隣人』に見えたかしら? だけど、聖羽根は無いわよ」 「じゃあ、妖精?」 「高位じゃないからって下位に下げるのよ… 私はね、れっきとした人間よ」 「あの黒ローブは?貴方は私の味方?」 「あの黒ローブって…知らない?教会の奴らなんだけど」 知らないと首を振る『アリス』 その時、階段を降りてくる2人分の足音 二人は何事もなかったの様に私達の前に姿を表した 「あの子は目を…覚ましたようだね」
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