第2章 対話

3/10
前へ
/32ページ
次へ
夏一は『アリス』に話し掛ける 「やあ、こんにちは。 僕は本田 夏一、僕の隣にいるのが泰方 凛さん。 そんで君の隣にいる居候魔法使いが早乙女 沙織。 僕らの自己紹介は済んだ。君の名前は?」 「私…私は、レト。 レト・リインフォース。 レトって呼んで」 「じゃあ、レト。君に少し質問しよう」 「なに?」 「君は、君を追ってきた人達が誰だか解るかい?」 レトは何か思いだそうとしたが…解らずに首を振った。 「そうか…なぁレト。 君に親は?」 「死んだ。 半年前、トラックに引かれて」 レトは気丈に…いや、感情を亡くしたかのように振る舞おうとするが、声が震えていた。 無理もない。 年齢からしてまだ親と何も知らずに暮らしていたはずなのだから。
/32ページ

最初のコメントを投稿しよう!

10人が本棚に入れています
本棚に追加