やっくんのバレンタイン

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カガミネコの特殊スキル、気配消しは八雲ですら気付けない高スキル。 そのスキルでピノを奪い合うダブル八雲に近付き即席火炎放射器で攻撃したのだ。 「ぐはっ」 人間の八雲の盾にされた偽八雲が炎に包まれる。 「カガミネコでちか。アレのスキルは曲者でち」 シュタッ。 バァーン。 八雲は天井を突き破ると、その穴に飛び込んだ。 「待て」 「待てと言われて待つあたちじゃないでち」 そう言い捨てると八雲は天井裏を這い逃げた。 残された偽八雲から、熱とチョコに入れられた何かとが反応し更に強烈に変化した煙が立ち昇る。 熱で溶けたチョコが床に落ち穴を開ける。 偽八雲がゆっくり、ゆっくり出口に向かって歩き出した。 「そっちはヤバイでつ」 流星もマチルダも火の魔法は得意だが水系は炎系より効果は低い。 高位魔女にも得手不得手はある。 「ちっ、八雲め」 マチルダは舌打ちすると 「こうなったら、更に燃やすわよ」 流星に向かって言うと、偽八雲に向かい焔の魔法を唱えた。 それを見て流星も続く。 二人は詠唱が終わると偽八雲目掛けて術を放った。
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