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僕は溜息をついて、本を纏めると普段着に着替えた。
今日は、鍛錬は無しだね。
何時、先生が来るか判らないから。
僕は、取りあえず朝食を食べようとリビングに移動して扉を開けて固まった。
そこには、何故かソファに座ってコーヒーを飲むダムドが居た。
「え?あれ?何で?」
僕の言葉にダムドは言った。
「今日は遅かったっすね~」
「え?」
僕が声を上げると笑いながらダムドは言った。
「ククククク・・・・・。この一週間のエラールの行動は全部知ってるっすよ?
ああ。部屋の中の行動は知らないっすけどね~」
え?じゃあ・・・・・僕が鍛錬してたことや、箒で飛んだ事も?
僕が思った事が判ったのか、ダムドがニヤリっと笑って言った。
「誰にも教えて貰って無いのに、良く飛べるようになったっすねえ~。箒は誰に貰ったっすか~?」
僕は右手の指輪を見て言った。
「これは、僕の家にずっと伝わっていた指輪なんです。
魔力が扱えないと、何なのか判らない物だったんですけど・・・・・・・。僕が、魔力を流した途端に箒に変化しました。
だから、魔法使い用の箒だったんだと理解しまして、それから自己流に訓練を繰り返しました」
僕の言葉に、頷くダムド。
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