1 黒乃 - クロノ-

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「おはよう。アカツキくん。今日は午後から雨が降りそうだ…。」 サワミネさんは背を向けたまま、外の様子を伺っていた。 「おはようございます … 。すみません、兄貴達は…?」 サワミネさんは静かに 「先に出たよ… 早く食べて直ぐに出なさい。」 僕は、いつもの様に急かされながら、朝の食事がはじまり…急いで膳の上の食事を済ませ、温かいお茶を煎れてもらう。 口に含むと寝起きの気怠さは、視界の後ろから次第に消えていく。サワミネさんが煎れるお茶は、いつも同じ。 僕は礼を言って、身仕度を整え外に出た。
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