1 黒乃 - クロノ-

7/9
前へ
/170ページ
次へ
影虎(カゲトラ) 「おい!暁(アカツキ)! 桜と椿が届いてるぞ!早く準備しろ!」 暁(アカツキ) 「うん、わかった!釜一杯湯を沸かすね!」 代々、黒乃は染織を生業としてきた。 俺で六代目。 弟の暁(アカツキ)は、学業を終えて、今年の春から俺の下で見習い中。弟と二人で仕事が出来るのは、嬉しいし、中々楽しい。 影虎(カゲトラ) 「 おい?暁(アカツキ)? 椿は色止めだ! 椿を燃やした灰を色止めに使うんだ! 釜に入れちゃ駄目! 釜に入れるのは桜だけ! 」 暁(アカツキ) 「兄貴!今日、雨が降るよ! サワミネさんが、そう言ってた!」 影虎(カゲトラ) 「 お前、俺の話を聞いてないね… 」
/170ページ

最初のコメントを投稿しよう!

28人が本棚に入れています
本棚に追加