第2話

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第2話

ギタの職場は地球でいうところの介護施設である、妃膜星人の平均寿命は70~80歳、その中でも痴梵は平均寿命が最も高くアヌー(女)80歳ペヌー(男)75歳となっている。が、その反面人口の7割が50歳以上という超高齢化が社会問題となっている。妃膜星人は概ね30歳をピークに急激に体力が衰える、日内変動を繰り返す厳しい重力により高齢者は外では暮らせないのだ。60歳以上の痴梵人は国営の介護施設グルーピークへ入所が義務ずけられている。ギタはグルーピークの介護職員である… グルーピーク 「アズール」 ギタ「フゥ、モンステラが長く吹いたから早く着いたぞ…コンラッツア!」 職員「おお、ギタ、コンラッツア、今日は早かったね」 ギタ「モンステラがめっちゃ長くてね、車より速かったよ笑」 職員「でもキツかろう、外の重力は、ギタもそろそろ車にしたら?」 ギタ「いや、体力あるから…あれ?今日のパルティー クリさん?」 職員「ああ、なんかナルさんが風邪で休んでクリさんが入る事になったんだよ」 ギタ「クリさん…ああー、そうなの、はは」 ギタ君… ギタ「!」 クリ「今日のパルティーヨロシクね、私あんまり入らないからさ、助けてよね。」 ギタ「あ、、はい、ヨロシク… ギタの勤めるグルーピーク「アズール」は2ユニットあり1ユニット9人の老人が入所している。国の基準により1ユニットに一人の介護職員の設置が義務ずけられているのだ。妃膜星人は30歳を境に急激に体力が衰える、そして脳の縮小が始まるのだ。地球で言うところの認知症発症率は50歳代で100%となる。その割合はハーノルドタイガー型脳抹消が8割、ルービースター型脳抹消が2割である。どちらも末期には完全に脳が抹消されるのだ。グルーピークは入所者の脳が抹消されるまでの生活を保障している施設である。グルーピークを除籍された者はタールホールと呼ばれる工場へ運ばれリフレクトされるのだ。近年痴梵では完全に脳が抹消された者の尊厳について様々な議論が繰り広げられているが脳が抹消された物…物ではなく「者」の証明に至る確固たる根拠が極めて希薄なのが現状である…
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