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「むう。レイナはもう大きいもん!」
レイナがぷうっと頬を膨らませると、その無邪気な態度に婦人は微笑を浮かべた。
「ごめんなさいね。そうね、一人でお使いができるんだものね。大きいわよね。そうそう、今いい物があるのよ」
婦人はレイナにクッキーの入った袋を手渡した。レイナはそれを受け取りかごの中に入れる。
「わわ。ありがとー!」
「いえいえ。お使い頑張ってね」
「はい!」
るんるん気分がさらに増したレイナは婦人に元気よく手を振って別れ、再び歌を歌いながら街を目指す。
「はい、とーちゃーく!」
街の入り口に着いたレイナはふうっと一息ついた。楽しいお使いとはいえ少しばかりの疲れはあった。でもレイナは弱音を吐こうとはしなかった。しっかりしないとカリスのような立派な大人にはなれないと思っているからだ。街に出て買い物をしてくるだけ。それくらいなら簡単にできるとレイナは自分に言い聞かせた。
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