-隕石に関する記事-

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「巨大隕石観測、地球へ直撃の可能性あり」  鬼歴8050年9月14日、政府管轄下天文観測台が先日発見した直径およそ500メートルの小惑星は、地球に衝突する可能性があることを発表した。  仮に地球に衝突した場合、数百メートル単位の津波と大気圏まで巻き上がる粉塵により、生態系に大きな影響を及ぼすことはほぼ必須。  衝突する可能性は現在のところ5.4パーセント。  このサイズの隕石としては比較的衝突の可能性が高い。 (以下略) →月桂新聞8050年9月14日・二面 「コラム~世界を知る~」  今日お話するのは、未だに謎の多いムゥ大陸の繁栄の歴史だ。  面積は7700万平方キロメートル、このうちの99パーセント以上がオニの手によって建設された鬼工の陸地だ。  およそ1平方キロメートルごとに金属製(現在は鉄筋コンクリート製に補強)の柱で支えられており、陸地の土は南北アメリカ大陸より取り寄せた。  その後の繁栄はヒトのすみかからの略奪によって得た膨大な物資と利益により支えられている。  ただしご存知のようにヒトは霊気を持たないため、対話能力を持たない知能生物の地に長居するのは非常に危険と見るのが常套。  さらに日本には「鬼殺しのトライデント」と呼ばれる戦闘部族の集落が存在しており、ムゥ政府管轄下の精鋭部隊「探査隊」のみ日本へ向かうことが許されている。 (以下略) →西京スポーツ8058年6月6日・コラム部 「無題」  8050年に観測された小惑星は、地球の軌道よりもわずかに逸れ、衝突の可能性が消えたことが発表された。 →月桂新聞8059年1月3日・三十二面 タカシ・カトウのスクラップ帳より
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