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泣き声がした辺りを若者は探しておったのじゃ。
すると、この森深くまで誰かの声が聞こえているのじゃ。
よくよく、耳を立てていると、赤いコートを着た少女が森深くを叫びながらふらふら歩いていたのじゃ。
「……ミニーちゃ~ん、……ミニーちゃ~ん……ミニー……ちゃ……ん」
どうやら、誰かを捜しているようじゃった。
若者は、脅かさないように、遠くから呼び掛けていたのじゃ。
「おーいおーい、どうしたね?
早く森を抜けないと、風が嵐になりそうだぞ!」
その若者は、木々の上空を見上げて言ったのじゃ。
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