124人が本棚に入れています
本棚に追加
「アレの前で、お前を犯したら…壊れて狂うか?」
楽しげにクスクス笑う男の首に白い手がかかる。
「命を落とす覚悟がおありでしたら…ご自由に。」
男は少し驚いたように目を瞬かせると
「怖いねぇ…だが、いい…。私のものだ…さぁ、強請るんだ」
「……キスして下さい…。」
男は蠱惑的な眼差しで、キスを催促する。
男の頬を両手で包み、その唇を紅い舌で舐めつける。
「お願い…します。」
白い頬に涙がつたう。
これは狂乱…たった一度の…。
だから
貴方の絶望に濡れた眼差しを
貴方の優しさに溢れた涙を
全身全霊で、記憶と身体に刻み付ける。
私は貴方に
愛されている
最初のコメントを投稿しよう!