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「アレの前で、お前を犯したら…壊れて狂うか?」 楽しげにクスクス笑う男の首に白い手がかかる。 「命を落とす覚悟がおありでしたら…ご自由に。」 男は少し驚いたように目を瞬かせると 「怖いねぇ…だが、いい…。私のものだ…さぁ、強請るんだ」 「……キスして下さい…。」 男は蠱惑的な眼差しで、キスを催促する。 男の頬を両手で包み、その唇を紅い舌で舐めつける。 「お願い…します。」 白い頬に涙がつたう。 これは狂乱…たった一度の…。 だから 貴方の絶望に濡れた眼差しを 貴方の優しさに溢れた涙を 全身全霊で、記憶と身体に刻み付ける。 私は貴方に 愛されている
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