蘇ったリアル人生ゲーム

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あの事件からもう数年はたった。 あれから平木千外は能力を開花させ、悪霊などを封印したりしている。弥勒三宝のちからはすごい。そしてクラスにあった石碑をもらい受けて、今も管理しているという。あいつの家に行ったことないからわからないが。俺はというと、あの時つながった時澤美矢と晴れて結婚して暮らしている。八紀薔薇姶は、噂によると昴知郎に似た彼と同棲中らしい。海砂光は、俺と少しの間付き合っていたが、話し合いで時澤美矢が俺の彼女となって諦めてくれた。今は、仕事熱心で恋愛どころではないらしい。昴知郎はあの時なくなってみんなの記憶が消えるかと思ったら、弥勒三宝の力によって記憶が消える前に聖世が封印されたためまだ残っている。でも、昴知郎の両親は未だに行方不明となっている息子を探しているらしい。かわいそうなことだ。 俺らは一年に一度あの日にお墓参りをしている。お墓参りと言っても遺体がないので学校に集まっているだけのことだがな。学校を唯一ずる休みしてしまう日だから親には怒られたが今では自由なので仕事を休んで向かっている。あいつの死に方が残酷過ぎて未だに振り替えれる。血を大量に吐き出して亡くなったあの姿が脳内から消えない。今日はその集まる日。同級生だった全員が揃って学校の教室を借りて、会話する。悲しい会話だが、忘れないために毎年行うのだ。 「ここに来ると思い出すな」「そうだな千外」「俺は大人になって能力を開花させたが、あの時にもっと早く開花していたら」「後悔するなよ。先祖だって誰だったか当時は知らなかったんだ。仕方ないさ」「そうだな」「ま、俺はあの経験があったからこそ今の自分がいると思うぞ」「昴知郎がなくなったのに、」「それでも俺はあの時の聖世のおかげで今は結婚できている。あのことがなかったら未だに俺は独身だろう」「人を犠牲にして幸せを取るか。なんか昴知郎が可愛そうだな」「犠牲にしてとったっていい方は悪いな。犠牲にしたわけではない。あいつのおかげで成長できたんだ」「それは俺にも言えるな。だってあの事があったからこの能力のことをしれたんだ」「弥勒三宝にも会えたからな」「俺には記憶がないが」「仕方ないさ、お前の体を使っていたんだ」「確かにな」 そんな会話をしていたら千外が言い出した。
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