第1章

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「その隼人はどーした?」 『上で休んでる』 本当は、起き上がれないだけだけど。 『仕事帰りらしい』 「そうか…よくやっとるの。さすが10年に1人の逸材だの………幼馴染なんだ、お前も見習えよ。問題ばかり起こしとらんで」 『はいはい』 軽く返事だけしておく。 うちも隼人と同じ彼岸に属する。 まぁー、隼人と違ってサボり癖やら不真面目で学校成績は下の下。 そのせいもあるし、問題児でもあるから先生周りからの評判もよろしくない。 それに加えうちの周りには成績のいい人たちがたくさんいるから尚更だ。 あえて名前をだすらなじいちゃんとか、隼人とか……。 別にどうも思わないし、強くなろうとも思わない。学校嫌いだし……めんどくさいし……。 周りの目なんて気にしてたらきりないよ、と言い訳をする。 『いってきまーす』 「おう、気をつけて行ってこいよ」 朝食を済ませ、着替えて学校に向かう。あれから隼人は降りてこなかった。本当に疲れていたのだろう。 一度自分の部屋の窓を見て、うちは1人学校に向かった。 今度からしっかり戸締りしなきゃな、と思った。
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