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「どうだ、最近……」
二人して桜の木に背中を預け座っていると、突然隼人が口を開いた。
質問の意味がよく分からない。
『どうって何がだよ』
「学校だよ」
『別に特に何もないけど』
「嘘つくなよ、俺が分かってないとでも思ってんのか?」
……こいつ気づいてたのか?
『……教科書がよくなくなってたり、戦闘訓練で寸止めの授業に関わらずボコボコに殴られたり、それが終わった後、制服に着替える時ビリビリに破られてたとか……知ってたのか?………まぁ、隼人が気にすることないよ、別にどうとも思ってないから』
言うことじゃないけど〝俺が分かってないとでも思ってんのか〟まで言われたんだ、隠しきれないだろう。
「……」
隼人からの返事がない。
うちが口を開けようとした時だった。
「…お前、そんな事されてたのか」
『えっ……』
いやいや、知っててうちを問い詰めたんじゃないのか?
目をパチクリさせ驚く隼人に驚く自分。
『そのことじゃないの?』
「ちげーよ!俺がそこまで知るわけねーだろ!?てか、誰だよ!お前いじめてたやつ!!!」
完全に怒ってるよ……。
〝いじめられる原因はあんただ〟なんて言えるはずがない。さっきの全て、隼人に思いを寄せる女子たちの犯行。女って本当怖いよね……。
『だから、気にしてないって言ってるだろ。ただ、からかいたいだけなんだよ』
「だ、だからってよー」
『いいって言ったらいいの』
それだけ言うと、隼人は何も言わなくなった。納得はいってない……そーゆー顔をしていた。
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