-神の遺産‐

第３神話 巨人の正体

意外と早くにわかった事実に疑いを持つナッカ。するとホープは骨董品屋の亭主から聞いた情報を説明する。

「まず兄妹が持っていたあの銅像それは元々はホームレスのゲンのお気に入りみてぇでな、肌身離さず持っていた。しかし最近その公園でホームレス狩りが流行っていてゲンが襲われた。その襲ったのがショウ達のドロップアウト軍団。主犯格のショウは襲ったついでその銅像を奪った。そしてこの店に売り払ったんだ。骨董屋の店主は商品を傷つけまいと常に手袋をしている。んでな、兄貴はショウが帰えろうとした時に、入れ違いで入店し銅像を買っている。そしてなによりこの鍛治屋の銅像<レガシー>はギリシャで生まれた。ギリシャ神話の鍛治技術を持ち、単眼の巨人といえば・・・。」

『巨人キュクロープス、別名単眼の巨神サイクロプス』

二人の声は丁度合わさり、ホープと電話で話ながらベンチから立ち上がり周りをキョロキョロと見渡すナッカ。丁度美咲公園に居たナッカはそのゲンという男を探していた。

「しかし何故そんな事を教えてくれたんですか？個人情報とかって・・・。」

「ああ、色々脅した。俺は今からショウ達の調査する。」

「はぁ・・・。まぁいいでしょう。では私はゲンという男と接触してみたいと思います。」

「待て！早まるな！なんか嫌な予感がするんだ。刻音が聞こえる神刻＜クロノ・ナンバー>が近い！！」

ホープの声に立ち止まったナッカは、ふと疑問に思い、最近見たニュースを思い出した。

その瞬間おーいという声が電話越しに聞こえる。これはホープの声ではない。