第4神話 神通力<ディバイン>発動

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「いいか飛沫。覚醒者が初めて寓神<テオーシス>化する場合は、必ず力が制御できずに暴走すんだわ。んで、人間の身体ってのは順応する力が良すぎるんだな。2回目以降の寓神<テオーシズ>になれば、簡単に力を制御できる様になっちまう。そして、ここからが問題なんだ。よく聞いとけよ。寓神<テオーシス>化するとな、まっとうな使い方をできる奴もいれば、自分の力が怖くて使えない奴もいる。一番厄介なのが力に溺れて心が歪む奴、神通力<ディバイン>を犯罪に使う奴だって当たり前にいる。神刻<クロノ・ナンバー>の時なんてのは犯罪し放題だからな。」 これはまだナッカがまだシグナルで働き始めた時の事。ホープがまだナッカの事を飛沫と呼んでいた時の事であった。 「ウガガガウガガガッ!!」 暴れて公園の遊具を今度は壊し始めているソラ。その遊具の部品をナッカに投げつけてくる。冷静になったナッカは容易く飛んできた物を避けながら言う。 「ソラさん、その様子を見ると今回の寓神<テオーシス>化は初めての様ですね・・・。という事は、昨晩ここに現れたのは貴方では無い。そして、もう一人の巨人がいるという事です。同じ血が流れる兄妹。その血の中には同じサイクロプスのDNAがあってもおかしくはない。」 そうすると背後からは、パチパチパチという拍手の音がする。
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