第4神話 神通力<ディバイン>発動

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ナッカは拍手が聞こえる方角へ振り向いた。そこにはソラの兄アキラが立っていたのだ。アキラが立っていた事に動揺はせず、冷静に対処するナッカ。 「貴方が本当の巨人、そうですね。アキラさん。」 拍手をする事をやめ、フッと不敵な笑みを浮かべるアキラにナッカは警戒する。先程恐怖心でガクガクと震えていたアキラとは全くの別人の様にも見える。 「大正解だよ。ナッカさん。いやぁ僕も昨日こんなに醜く暴れていたなんて思うと吐き気がするよ。」 未だ暴れ続けるソラを見て、実の妹が醜い姿になって暴れているにも関わらず、心配する様子もない。ましてや、少し小ばかにした様にもとれるアキラの態度であった。 「・・・。力に溺れましたか。昨日は雨の降る夜。貴方は水たまりかなにかで暴れる自分の姿が見えた。それを見て冷静になった貴方は自分の姿を醜い姿を見て、驚愕し絶望した。そして自分の中の記憶を改ざんしてしまった。自分は巨人に襲われていたんだと、そんな所でしょうか。」 「そそ、そんな所だね。でも今日の神刻<クロノ・ナンバー>になってから気が付いたんだ。僕の中にある神の遺伝子が全てを教えてくれた。この神々の力をね。今まで妹の為に毎日せこせこ働いてきた。だけど僕には今こんな強大な力がある。何も怖くない!!僕は今暴れたいんだ!全てを壊してやりたいんだ!神通力<ディバイン>発動・・・。巨神鍛治<モノ・スミス>・・・。」
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