第2章 第1神話 希望のおばさん

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「やってやるぜ。この俺様をなめんじゃねえクソ坂ッ!!」 うおおおおおっ!と気合の入った叫び声を出しながら、勢いよく立ち漕ぎをするホープ。その周辺には同じく自転車を漕いでる人がちらほらいるが、そんなホープの姿を白い眼で見る人々。 「ぜぇ・・・ぜぇ・・・。まだまだ・・・。俺の勝ちいいい!」 息を荒くし、肩で呼吸をするホープ。坂を登り切り、近くにあったコンビニに寄ると自転車を止めて、フラフラとそのまま入店した。 「いらっしゃいませー!」 「はぁ・・・はぁ・・・。」 店員の元気な挨拶がする。適当にプリンを1個選び手に取ると、レジに行く。 「ス・・・スプリン・・・グのスー・・・パーライ・・・ト1箱。」 息を上げながら、いつも吸っているタバコを注文すると、店員はそんな姿を見て、大丈夫だろうかこの人と心配そうな表情を浮かべる。 「580円になりまーす。ありがとうございましたー!」 指定された金額を払い、タバコとプリンが入った袋を持つと、コンビニから出る。袋を自転車のかごに入れるとそこからたばこを取り出し、開封。そして、1本口にくわえると火を付ける。
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