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するとナッカはホープの足を思い切り踏んづけ粛清した。足先の痛みに顔を歪めるホープは、キッとナッカを睨み付け怒鳴る。
「いっ・・・!テメェ!」
「依頼主にその態度その言いぐさはありえません。直ちに直してください。」
そんな二人の様子を見ていると何か安心したのか、ふふっと笑うソラ。すると彼女は自分が何故ここに来たのかをポツリポツリと話始めた。
「私は気にしていませんので。昨日兄が仕事終わりから帰ってきたんですけど、様子がおかしくて・・・。雨に濡れ、服も顔も泥だらけで息を荒げて言うんです。一つ目の巨人がぁって。今日も家でぶるぶる震えて、外に出ようともしなくて、仕事も休んで・・・。私いま大学生で両親もいなくて、兄が働いてくれて生活ができていたんです・・・。兄には感謝しています。だから!!どうにかしてあげたくて・・・。この世に怪物なんていないと思ったんですけど、ここに怪物退治って・・・。だから巨人を退治して下さいっ!」
チラシを指差し強い口調で話すソラ。そんなソラを見ていると契約書をペンを出し、相手の前に置くホープ。
「(さっきもやってた巨人って奴か・・・。こいつはくせえな。)わかった。俺達に任せとけ。なんとかしてやる。巨人なんて俺がブッ潰してやるよ。それ契約書だ。まぁてきとーにパパッと書いてさっさと調査開始だな。」
契約書にサインをするソラ。
ホープは、ソファから立ち上がれば、グゥーっと背伸びをしてナッカの隣へと行く。そしてナッカを肩をポンポンと叩けば「行くぞ。」と普段とは違う真面目な顔をするホープであった。
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