第1章

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「さて、それではお茶うけを。」 オバラは首を捻った。 今日の出来映えに合う茶菓子があっただろうか? ことロイヤルミルクティーのことになるとオバラのこだわりは相当なものなのだ。 他の仕事にももう少しこだわりがあっても良さそうなものだが。 「あ。あれをお出ししよう。」 オバラはポンと手を打った。 この濃厚で芳醇な香りのロイヤルミルクティーにはチョコレートと、ちょっとした歯ざわりのあるものが良い。 できれば、ミルクのコクとその中に染み出す茶葉の渋味を対象的に引き立たせるものがいい。 うってつけのものがある。 オバラはウキウキしながら準備を始めた。
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