秘密のアルバイト

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ひなsideに戻ります ------------------------------------------- 「また生追加で~!」 私は厨房の中にいるトモさんに声を掛ける。 この団体さんたち、お酒のペースはがっくんやRenさんたちには負けてるけど、人数が圧倒的に多いせいか、お酒の注文が止まることがない。 人息つく間もないまま、「すみませーん!注文いいですか~?」とこんな感じ… そんな時… 「えっ!? …………ト、トモさん…トモさんってば!…あそこに…人が…」 突然、私の目に飛び込んできたのはフロアの片隅にある2人用の座席に、私たちに背中を向けて座っている男性の姿。 私の小さな声では気付きもしないトモさんに、私は大きく手招きをする。 トモさんが私に気付くと、分かるようにその方向を指差した。 「今日って…あの団体さんの他にお客さんいたの!? 全然気づかなかった…」 「う、うん…ひながちょうどオーダー取りに行ってた時だったっけな? まぁ1人ってゆーし、だったらさほど問題ないかな~…って思って///」 トモさんはそう言って冷蔵庫のドアを開けて中を物色したかと思うと、何も取り出さないまま閉めたりと、どこか落ち着かない様子。 .
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