秘密のアルバイト

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俺が無言でビールを飲み干した理由。 それは… 片やバリバリ仕事をこなしてそうなスーツ姿の男。 片や女に振られ、感傷に浸ってる男。 別に俺ってバレてる訳ではないが、ひなにそう位置付けられたことが気にくわない! ただそれだけのこと。 でも俺にはかなり重要だ! そんな時、スーツ軍団の中の一人が洗い物をしているひなに向かって大きな声で呼びかけた。 「すみませーん! オーダーいいですか?」 「はい!只今お伺いに参ります♪」 ひなはいつも歯医者でパタパタと走り回っていたように音を鳴らし、団体客の元へ急いだ。 俺にしか分からないひなの仕草を耳で楽しむ。 これはちょっと優越感/// ところがそんな優越感はすぐに崩れ落ちることに… 「生ビールを2つ♪ ねぇ、そうだ!ずっと気になってたんだけど…… 君…前からココで働いてた? いつもは若い男の子だったような気がすんだけど…」 「あっ…今日だけお手伝いで来てまして///」 「やっぱり~?」 そう答えた男の声が、さっきよりも弾んだように聞こえた。 .
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