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身体が震えて動かない 腕に力が入らなくて、起き上がることも出来ない 「腕を縛って吊してやれ」 「ったく、手のかかる貢ぎ物だ。手を出せ、前じゃない。頭の上だ」 怖い   手首を紐で強く縛られる ジャラジャラと鉄を引きずる音がして、鎖が手首の紐に掛けられ、身体が引っ張り上げられていく 「痛っ、痛い!」 「黙って命令を聞くのが貢ぎ物の礼儀だ。口を開けろ」 男の物が目の前にある   口を開けたら、コレを入れられてしまう 「貢ぎ物の癖に命令を聞かんのか。お前の家族を痛めつけたら命令を聞くか?」 「ごめんなさい。口を開けますから、家族に手を出さないで」 気持ち悪いけど、家族を守るためだ 目を瞑ってロを大きく開けた 「止めた、口を開けさせたら萎えたぞ。今年の貢ぎ物は顔が駄目だな」 「だから言っただろう。顔に布でも巻いて隠してしまおうか」 悔しい。僕のこと言えない平凡な顔の癖に 春樹兄さんと冬樹に会いたい こんな所、3年も耐えられない 「おお?貢ぎ物の穴が濡れてるぞ。何だこれは、甘い匂いがする」 「濡れる?まさか、男の穴が濡れるわけないだろう」 「いや濡れてる。しかも、綺麗な色だ」 「鎖を外してやれ」 縛られていた手首の紐を外され、ホッと息を吐いたら後ろ手に縛り直された もう嫌だ 何もされたくない 「犬のように足を開いて四つん這いになれ」 腕が縛られてるのに、どうやって四つん這いになれって言うのだろう 「貢ぎ物の顔は要らないからな。床に付けておけ」 心が痛くて壊れそうだ 狂ってしまえれば、楽になるのに 言われた通り上体を倒して、肩と頬を床に付けた
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