第1章

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 ロボットものラブコメといえば――  SF的には『未来のイヴ』とかアシモフとかを挙げて始めるべきなんだろうけど……今さら誰も読まないだろう。  セクサロイドなら手塚治虫も石ノ森章太郎も描いてるけど、童貞臭のする男の願望丸出しの機械ヒロインなら松本零士が先駆か?(メーテルが機械の体なのかどうかのオチは作品ごとに違うけど)  でもやっぱ今時観ない。  ラブコメは、恋愛感情や性を軸に生じるコンフリクトとその解消を、時におかしく、時に切なく描く形式である。  ロボットだからこそのバカ話なら、松本零士の孫弟子にあたるゆうきまさみによる『究極超人あ~る』のR・田中一郎が、色んな意味で壊れたアンドロイドの最高峰だ。  ラブはないが、俺がR・田中一郎を愛している。  機械の女の子ゆえの泣かせる話ならば『まほろまてぃっく』や『To Heart』などを挙げるひとが多いだろう。  つまりロボットものラブコメは、ヒロインがロボットであることにより生じるジレンマを、ギャグや感動的な手つきで扱っていくことになる。  中でも ・そもそも恋愛対象に選んでいいの? ・ロボットが人の心を理解できるか? ・よくもわるくも生殖機能がない  などの根本的な問題(課題)が、「義理の妹」や「異種族との恋愛」以上のハードルとなる。  そして、それらの解決方法(オチ)はだいたい ・ロボットが人間(的)になる ・機械のままの君が好き ・主人公も機械だった  におさまる(あとは味付け次第)。  たとえば名作『セイバーマリオネットJ』は機械の女の子たちを前に主人公の小樽がドキドキし、ふれ合うなかで「マリオネットは人間以上に人間的じゃないか!」と熱い想いを抱く。 『ドラゴンボール』でクリリンが結婚した人造人間18号は人間→機械→人間。子どもも作れた(SUGEEE)。
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