3 追撃-knight-

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朔のまなざしは真剣だった。 「お前、姫さん忘れるために来たんだろ。 そしたら、その目的を果たさなくちゃいけない」 「…バカか。 たった一か月で、それは無謀だろ」 「…じゃあ、なんで来たんだよ」 朔が俺を睨む。 俺は小さくため息をついた。 「距離が欲しい。 棗との」 「……」 「もう物理的距離でもなんでもいい。 俺は棗に手を出せない場所にいきたい」 「……」 朔はそのまま黙り込んだ。 そしてしばらくするとまた、小声で口を開いた。 「ずっと、考えていたことがある」 「……なに」 「お前と姫さんの距離を取る方法」 まっすぐに朔が俺を見る。 「気休めにしかならないかもしれない。 でも、絶対的な距離が取れる。 どうだ?」 朔の小声で告げられる言葉に俺は耳をすませた。
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