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アオさんへの足枷とは、一体何のことだろう。
彼なら鴨井さんの要望など難なくこなせそうな気がするけど。
怪訝な顔をする私に、鴨井さんは肩を竦めた。
「俺、芝居が関わると相当性格悪くなるから。あ、普段は良い人だよ、基本的にね」
「はぁ……」
「じゃあ、ミーティングルーム行く?」
「えっと、まだ時間あるんでロビーで台本読んでます」
「あれ?もしかして警戒してる?大丈夫だよ。何もしないから」
「そうじゃないですよ!ちょっと集中したいだけです」
「了解。折角だから予習しといて。今日は第6章の山場のところやるから」
「はい、解りました」
鴨井さんを見送ると、ロビーに設置されている長椅子に座り台本を開いて溜め息を吐いた。
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