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「お~い、こぐれ…ってこぐれが女子と一緒にいる!?」
私が本気でてんぱっていると、階段の下からイケメンが出てきた。セットした黒髪の前髪をピンで止めていて、学校指定のシャツの上にパーカーを着ている。アイドル系の顔だな…などと分析していると独り言君が口を開いた。
「あっ、ゆうと…」
反応したということは、独り言君はこぐれ君なのか。なる程って納得してる場合じゃない。
「じゃぁ、私は用事があるんで…さようなら」
私は階段の下から出てきたイケメンさんの横を駆け抜けて、その場から逃げ出した。後ろから制止の声が聞こえたけど多分空耳だ。
全速力で階段をおりた先は下駄箱のすぐ近くだった。
そして、私は逃げるように家に帰っていった。
明日、どうなるかも考えもせずに…。
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