桜子の歪んだ恋(2)

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「僕は今日ここで、 待ち合わせをしているんです。 もし僕に用事がないのなら、 どこかへ 行ってもらえませんか?」 私はひろぽんさんのその言葉に 深く傷ついた。 ひろぽんさんが 待ち合わせている女性は、 私以外にはいないのだから……。 〈 ひろぽんさんが私を 麻美子だとわからないのも 無理ないわ。 だって私は、陰気な三十女、 香川桜子。 かわいらしくて、 健気な麻美子とは真逆の存在。 私はデブでブスでチビな 香川桜子 〉
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