あとがき

2/2
前へ
/18ページ
次へ
ここまで放たれし矢に変わる時をお読み頂きまして、ありがとうございました。中国四大美女の1人・西施のお話です。 タイトルの放たれし矢に変わる時 の意味は、范蠡の意図を汲んで、西施が越王の元へ送り込まれる場面をイメージしました。 矢=西施 西施が力を蓄えて、越王の元へ送り込まれる事を「放たれし矢」という言葉で言い換え。 変わる時は、西施が范蠡の思う通りに働いた結果、呉が越を滅ぼした、という意味です。 呉越の戦い。中国の歴史をご存知の方なら有名な戦いですが。 呉越同舟とか、そういった四文字熟語も出来た歴史ですよね。 さて。バリバリオリジナル入ってる部分あります。琇というキャラはオリジナルです、念のため。鄭旦は西施の同郷という部分とかは、史実ですけどね。 西施は、呉に攻め込まれた越の人達に生きたまま袋詰めにされて、池に放り込まれて死んだ、とも、逃げ延びて、范蠡に助けられて寿命を全うしたとも、言われてます。今回は、逃げ延びた方を選びました。 夏月の中で西施は、強かで、機転の利く美女のイメージが強いので。こんなところじゃ死なないだろう。と思いましてね。 本当は、西施が越王の元へ送り込まれてから、どういった振る舞いをして、越王を籠絡し、骨抜きにした、とか、書こうかなぁと思ったんですけど。 結局のところ、最大限に発揮したのは、閨の中での手練手管の気がするので。そういった描写が得意でない夏月は、断念しただけです。 まぁ機転の利く美女だと思うから、会話も豊富だろうし、歌とか踊りとかだって素晴らしいとは思うんだけどね。ついでに物怖じしないで意見も言ったと思われるけど、でも、やっぱり行き着くとこは、閨の中じゃ無かろうか、と。 いざ、そこを考えてみたら、上手く書ける自信の無かった夏月は、断念したよ、ということで。 ラストは駆け足になりました。 この作品も長かったなぁ……。執筆開始が2016年だって。3年半ですね。 それでもまだこれより古い作品が未完結の事実……。 その現実に目を背けたところで、あとがきを終えたいと思います。 2019年9月3日完結。
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

7人が本棚に入れています
本棚に追加