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幸せとは、何だろうか。
その問いには答えられない。そんなの、人それぞれだ。
そんなこと分かりきっている。
それでも、問うてしまう。
こんなことを聞く人間は、少なくとも幸せではないのだろうと思う。そして、自分もその一人なのだろう。
仮に答えがあったとしても、不幸せな人間はその答えを聞いたところで幸せにはなれない。
そんなことも分かりきっている。
それでも、やはり問うてしまう。
……自分は確かに不幸だった。しかし、それでも歩む足は止めなかった。
きっと、いつしか幸せと思える日が来る。そう、どこかで信じていたからだろう。
結果として、その日はやってきたのだ。
端から見たら当たり前なのかもしれない、幸せだなんて大げさなのかもしれない。しかし、自分にとってはこの上ない幸せだと……そう感じた。
せっかく掴んだ幸せだ。いつまでも続いて欲しい、笑っていたい。
そう思うのは、わがままだったのだろうか。
すぐに、その幸せは終わってしまった。
その日々は幸せであったが、終わってしまうのならばそれは、幸せではなく不幸なのだ。
あぁ、やはりどこまでいっても不幸な者は不幸なのか。時は既に遅かったが、確かに悟ったのであった。
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