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カラン(扉を開ける)
老人「おー来たか」
篠崎「ちぃーす。おひさ。」
影山「言葉づかいにお気を付けてください。お嬢様にふさわしい…」
篠崎「だまれ。いちいち口を挟むな。お前はたかが執事だろ。何度も同じことを言わせるな。」
老人「相変わらず仲がいいのだな(ほほほ)」
篠崎「ご冗談を。ご要件はなんですか?」
老人「照れるな照れるな。お前さん指名の仕事じゃ。」
依頼書を差し出す
影山「失礼します。」
影山「…。わかりました。これはお返しいたします。」
篠崎「行ってまいります。マスター」
カラン(扉が閉まる)
影山「失礼いたします。」
老人「柚を頼んだぞ。わしの大切な…」
影山「お任せください。私の命に代えても必ずやお嬢様をお守りいたします。」
老人「お前さんも一緒に帰ってくるのじゃ。柚にはお前が必要だ。心を許しているお前がな。」
影山「もったいないお言葉ありがとうございます。それでは失礼いたします。」
カラン(扉が閉まる)
老人「…。いつまでも二人で暮らして欲しいのだかな(ボソッ)」
影山「(心を許すか。私は人間ではないのに、そのことにあの方もお嬢様も知っておられるであろうに。なんと人間とは愚かなものだ。(クスッ))」
篠崎「遅いぞ。主を外で待たせるとは、執事の自覚はあるのか?」
影山「申し訳ありません。」
篠崎「たく…。依頼書に書いてあったことを説明せよ。」
影山「はい。では、馬車でその地に向かいながらお話いたしましょう。どうぞ。」
ガチャ(馬車の扉を開ける)
篠崎「そうだな。行くか…。」
バタン(馬車の扉を閉める)
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