第1話:2年O組VS西園寺

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クラス一同唖然としていた 「お化けか! っていうかお前誰だ!」 「本日付でお前達O組の担任を勤める事になった西園寺だ。皆宜しく。席に着け…今から出席を取る。」 「へぇ…お前が西園寺? マッチーは直ぐに根を挙げて辞めたけど?」 「お前も直ぐに辞めるんじゃねぇの?」 「結構カッコいい先生だから男子全員虐めちゃうかもよ。」 「強そうにも見えないし。」 「成る程な。お前達はいつしかマッチー…だっけ? その先生に脅しを掛けて、常に自分を守ってきたワケだ?」 西園寺の言葉に耳を傾ける者 ケラケラ笑う者 様々だが、一人の生徒がキレた 「てめぇなんかに…俺達の何がわかるっていうんだ!!」 持っていたカッターを西園寺に投げた 「先生危ない!」 頬を掠り、血が流れ落ちる 「…な、何で避けないんだ?」 その問いかけにも耳を傾けずに、真っ直ぐを見詰める 視線の先にはカッターを投げ付けた生徒【磐田 真澄】 このクラスの一番の存在だ 西園寺は床に落ちたカッターを拾い上げ、刃を閉まった 「磐田真澄だな? このカッターは本来、何の為にある?」 「………人を… 「違う! こいつは人を傷付ける為の道具じゃない。小学校の授業で習わなかったか?」 磐田の話を遮り、真っ直ぐに磐田を見詰め、正しい使い方を教える 「紙や鉛筆等を削る、切る為の道具だ。決して人を傷付ける為の道具として使ってはならない。」 それを教えると、カッターを磐田に返した 暫く磐田はそのカッターを見続け、考え事をしている SHRが終わる… そして西園寺は他のクラスの授業があるため、O組の教室を去った
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