第1話:2年O組VS西園寺

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西園寺が教室を出た後、クラスは暫く黙っていた…というより、突然の西園寺の行動に困惑していた 皆どこかで上の空状態…この場合は放心状態というのが正しいだろう ようやく磐田が声を張り上げた 「くそったれー!!」 机を蹴飛ばし、物凄い剣幕で教室を出て行く 「磐田! 待てよ!」 後に続いて出たのは磐田の唯一無二の友人【白田 耕平 】だ 二人が向かった先は職員室 一方西園寺は授業前の準備をしていた 「うらぁぁぁ! 西園寺!!」 怒濤の声を聞いた職員室は一気に冷たい空気が流れた 「来たか。」それだけ言うと椅子から立ち上がり、二人を待ち構えた 勢いよくドアを蹴破り、二人の手には金属バットが握り締められている 「また間違った使い方をしてるな?」 両手で金属バットを受け止め、それごと二人を突き飛ばす 床に倒れ込む磐田と耕平に一喝 「まだまだ甘い!」 立ち上がる磐田…その目には特別な想いが宿っていたように見えた 「…そんなに俺と遊びたいのなら、放課後にN橋まで来い。」 それだけ言い残し、職員室を後にした 「くそっ! 帰るぞ耕平。」 磐田と耕平も教室へと戻る 「…磐田、あいつどう思う?」 「あいつも松山と同じだ。直ぐに根を挙げて出て行くに違いねぇ!」 「…俺は、そうは思わない。」 「何だと? どういう意味だ?」 「あの先公なら…。って思うのも都合良いよなぁ。それで結局は見放されるんだろ。」 「先公なんて皆一緒だ! 俺は絶対に信じねぇ!」
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