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「じゃああかりは都市政策をとったのね」
「そう、でもとにかくラク単だから。すでに授業出てないし。ゼミは緩いし天国?」
四月の終わり、ゴールデンウィークに差し掛かる前。メールであかりに三時のお茶に誘われて、食堂で彼女に会っていた。
新入生歓迎会とバイトを優先したあかりは、あの後授業を決めるのを放棄していた。どうなったことやらといささか心配していたが、彼女らしく収まるところに収まっていた。
学校の食堂は教会を改装しているから趣があって生徒に人気がある。こじんまりとしてるからお昼休みは結構な混雑になるけど。
わたしたちは外に面した長テーブルの真ん中で、並んでコーヒーを飲んでいた。
前方のガラスを隔てみえる中庭にはヒヤシンスが、まだ元気に咲いている。他にもお花はたくさん咲いているけど、ユリ科に目が止まるのは昔からの癖ね。
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