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「うーまだアルコール残ってる……薬ちょうだい」
「はいはい」
わたしはというと、本当に気が合う子としか付き合わない。授業を受けるのは一人で構わないし、ランチも単独で行っちゃう。勉強はわりと真面目に取り組んで来たけど、行事系はさぼり続けた。
あかりはわたしの少なーい友だちの内の一人。
周りの学友にはわたしたちはまるで違う性格に見えるみたいで仲がいいことを不思議がられるけど、一対一で話せば共通点も結構ある。物怖じしない。こびを売らない。同調主義はなし。言いたいことははっきり主張する、とか。
出会ったきっかけこそ入学時に同じクラスだったってだけだけど、それがなくても仲良くなったんじゃないかしら。
「家で寝てなくて平気なの？」
「へーき。このあとバイトあるし」
今日わざわざ待ち合わせて学校に向かうのは、新規履修授業を決めるため。学期始めの一週間は、生徒が登録する授業を決めるためのお試し期間になっている。
そしてわたしたちは毎年この時期、一緒に授業を見て回ってる。わたしは真面目に授業出たいか面白さ重視、あかりは簡単に単位が取りたいからラクさ重視。だから結果同じ授業を取ることの方が珍しくなるけれど。
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