天空の家

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 身体中が熱い。  体内でなにかがうずいて爆発しそうだ寝室でも彼と抱き合って激しく口づける。 「悪いが優しくなんか出来そうにない……っ」  彼が荒々しく服を脱ぎ捨てながら言う。キスの合間に、唇が離れた瞬間を狙うようにわたしたちは言葉を紡ぐ。 「そんなの、いらない」  いまは優しさや愛の言葉になんか興味はない。どうしようもなくこの人が欲しい。キスしかしていないとは思えない程息が上がっている。  わたしも彼の助けを借りながら、纏っていた洋服を脱ぎ去った。腕をクロスして頭上からキャミソールを脱ぐとき、彼は左手でわたしの背中を支えながらベッドに押し倒した。  いま天災が起きても止まらない自信がある。
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