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「ここは何処なの!?あの男は誰!?私はどうなるの!?」
私の口から次々に放たれる質問に、二人は顔を見合わせると困った様に肩を竦めて見せた。
「茜様……淑女(レディ)がそんなに騒いではいけません。それでは隼人(ハヤト)様に叱られてしまいますよ?」
少年のその言葉に、ゴクリと息を呑む。
「……隼人?」
その私の震える問いに、二人は静かに頷く。
「貴女のご主人様です」
少女がそう言うと、二人はまた顔を見合わせクスクスと笑った。
その彼等のどこか病んだ笑みに恐怖を覚え、強く毛布を抱き締めたまま後ずさる。
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