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「こいよ、ガーディアンと無能な警察。殺してやるよ……」
そう言うと一人の男が銀行内にいた男性を立たせ、奥の部屋へ行ってしまった。
いったい何が起きるって言うんだ、と思う彰吾。
間違いなく、おぞましいことが起きる事は確実。
強盗犯は殺してやると言った。警察とガーディアンの人たちを殺す気だ。
そして、先ほど男性を連れて行った強盗犯だけが戻ってきた。
戻ってくると仲間の強盗犯に首を縦に振った。
多分、準備万端ということだろう。
しかし、連れて行かれた男性が帰って来ないと感じた彰吾だった。
銀行の外は警察とガーディアン。
そして、報道陣達が銀行を囲っていた。
「犯人は三名で、奥の部屋に一人だけ移動させられました」
「それは間違いないか?」
「はい、感知地図(マッピングソナー)で感知しましたから」
ガーディアン感知能力者の千道真弓。
それを指揮する、新垣涼子
「こんなの馬鹿の集団だ、機動隊を潜入させフラッシュバンからの拘束弾で拘束で終りじゃないか。何に躊躇する?」
警察の機動隊リーダーが言う。
「相手に能力者がいたらどうするんですか」
「そんなもん拘束弾とフラッシュでどうにかなる。たかが三人、お前らのようなスキルドロップ共は見てろ」
スキルドロップとは、能力者は基本的に企業、軍、能力者機関などにスカウトされるが、それすらも拒否された能力者の事。
だが、ガーディアンの隊員は国から認められている能力者で、スキルドロップではない。
これが、世界共通の超能力者に対する批判。
ちなみに教師の場合のみスキルドロップとは呼ばれない。
能力者が教師になる時は、能力者機関で認められなければ教師になれないからである。
「では、後学の為にその道のプロに教えてもらいます。一応、私達の班もつきますのでそこはあしからず」
「あぁ、見てろ。まぁ、何も出来ずに見てるだけに本当になるだろうけどな」
機動隊のリーダーが高らかに笑う。それを涼子は機動隊リーダーに聞こえないように鼻で笑った。
そして、機動隊が中の状態をカメラと銀行の間取り図を見ながら進入経路を探していた。
「涼子さん、アイツら本当にむかつきますね」
「そうね。でも、ちゃんと何かあった時はすぐにカバーしてあげて」
『了解』
真弓はガーディアン各自にカバーに入るように指示を出した。
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