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「騒がしかったので、大ごとになる前に潰しておこうかと」
「なるほど……」
沙由莉と何だかんだ、会話した彰吾。
それにしても、騒がしかったから来てそれで潰すって、怖いなこの人と思った彰吾。
「あの、犯人グループは四人と聞いたのですが、もう一人は?」
「あぁ、それなら――」
「うごくんじゃねぇぞ!!!」
シャッターに吹っ飛ばされた犯人が出てきた。
「ちくしょう! いってぇな、くそが!! そこの男ごと殺してやるよ!!!」
犯人は男性の首に巻いた爆弾の爆破ボタンを持っていた。
それを見た沙由莉は片手を犯人に向けると、犯人が持っていた爆破ボタンが突然爆破した。
「あああああああああああああ!!!!」
突然犯人の持っていたナイフが爆発するのを見る彰吾。
『これが、東堂沙由莉の……、爆弾師(ボマー)の能力か』
犯人は断末魔を叫びながら片手を押さえている。犯人は片手を押さえながら沙由莉を見た。
「殺す、ころおおおおおす!!」
犯人はポケットからナイフを出し、もう一つの片手でナイフを持って沙由莉に向かって走った。
彰吾は犯人自体に重力負荷を掛ける。そして、沙由莉は犯人をゴミを見るような目で、
「ほんと、何であなたみたいのが生きて他が死ぬの?」
と小さい声で言った。先ほどと同じ様に犯人の持っていたナイフがまた爆発した。
先ほどよりも強めの爆破。爆破を受けた衝撃で倒れている犯人。
「あ、悪魔めぇ……」
沙由莉は犯人がもう動けない様にする為に、手を振り払うと、犯人の真上に小さい爆風を起こした。
爆風を直に受けた犯人はそのまま気絶する。沙由莉は彰吾のほうへ向く。
「重力負荷ありがとうございます。おかげで完璧にナイフだけを爆破できました」
「いや、俺がやらなくとも狙えたと俺は思うんだけど」
「どうでしょう? もしかしたら手ごと爆破させてたかもしれません」
笑顔で言う沙由莉、彰吾は何も聞かず沙由莉を見ていた。
「あの、お名前宜しいでしょうか?」
「俺か? それともあっち?」
彰吾は親指で後ろにいる俊に指した。それを見た沙由莉は笑う。
「面白いですね、フフフ。お二方です」
「俺は天月彰吾、後ろにいるのが宮下俊」
「天月さんに宮下さんですね。覚えました、今度お茶にでもお誘いさせて下さい。この事件のお礼として」
「ん、まぁ……、はい」
「フフ、では、また」
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