変わりゆく日常

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 同じ事を考えていたのか、と電子モニターを見ながら思う彰吾。 「確かにな、でも、ランクBだからな」  ランク。それは、この時代においての自分の地位的な物だ。  ランクはC~Sまで存在する。  ランクが高ければ、科学者達がそのデータを取る為、その分の報酬金が手に入る。  しかし、この報酬金システムはA+ランク以上からである。  そして、ランクが高ければその分脳の発達が高い為、一般人よりも知能が高い。  だが、それでも知能が低いものがいたりもする。 「小言でしゃべってないで勉強してくださいね??」  話に気を取られ勉強に集中仕切れていなかった彰吾は、現文の先生の声で現実に引き戻された。 「――!」 「うお!?」  彰吾と俊の二人は驚き、まずい!と思い、ゆっくりと正面を向くと。 「後で、職員室に来てくださいね??」  二人は正面を向くと、現文の先生は二人を見ながら言う。  満面の笑みで二人に言ったが、内面が笑っていないのがヒシヒシと伝わった。 「では、授業を再開します」    授業後、現文の先生に言われ職員室に行き、注意を受けている。  現文の先生が使った超能力は、反響声(ボイス・エコー)。  対象に声を乗せる事の出来る能力。  ちなみに教員は能力者の者も入れば、普通の教員も入る。教員が能力者の場合、ランクは不問。  ランクSであっても、教員は他と変わらぬ給料だ。  あくまで、発展途上中の学生を対象にした報集金システムだからだ。  ランクは学校を入学する時に超能力カリキュラムを受けさせる事で、ランク測定されている。  能力者のみの学校は日本で全五校しか存在しない。  いずれも入るには成績優秀か莫大なお金、もしくは能力に可能性があると判断された者のみが入学を許される。  はっきり言えば、エリート校。  一つが神奈川にある共学の第1東都高等学校。  二つ目が京都にある共学の第西都高等学校。  三つ目が秋田にある共学の第3高等学校。  四つ目が海上都市にある第4女学院、第4女学院は中等部から高等部のある学院である。  最後に山口にある第5学園、この学園は小等部から高等部まであり、エスカレーター式の学園。  彰吾と俊はそこらへんの一般の高校に通っている。  超能力者オンリーの学校が五校しか無いだけで、別に超能力者でも他の高校は受けられる。
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