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朱鷺さんは由美にメニューを差し出す。
彼女はランチメニューのページをまじまじと眺めた後、「じゃあ、これで」と言って、オレンジバターのパンケーキの写真を指差した。
「そんなお菓子みたいなものでいいの?
飯の代わりになるのか?」
甘いパンケーキを選んだ由美。
女らしいそのチョイスに、思わず苦笑いが零れる。
由美は一瞬はっとし、俺の目をじっと見つめた。
その眼差しには、僅かに切なさが滲んでいたような気がする。
「……また、言われちゃった。
よく大雅にも、同じ事言われてたんだよね。」
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