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話したい事、聞きたい事は山ほどある。
だけど今は、“鍵のない宝石箱”の誕生に纏わる事情を知らない朱鷺さんが一緒にいるから……。
「志筑さん、まだ戻ってこないね。」
先に声を掛けてきたのは由美の方。
俺は「ああ」と言って頷き、少しずつ冷めていくピザに視線を向けた。
きっと由美も、俺と話したいのだろう。
少し離れた場所にいる朱鷺さんの様子を気にしながら、俺に話題を切り出すチャンスを伺っているようだった。
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