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「大雅、両親が離婚しても、親父さんとは時々会ってたみたいだし……。
その度に弟の事を気にして、ずっとこの夢を温めてきたんだもんな。」
新たな結婚相手の住む三笠市へと移り住んだ大雅の親父さん。
それでも、地元も三笠も同じ空知管内だ。
その距離は決して遠くはなく、親父さんはこっそりと大雅に会いに行き、その度に異母兄弟の話を彼に伝えていた。
「ようやく大学への進学資金が貯まったって言って、大雅、すごく喜んでた。
ずっと、親父には迷惑掛けたくない……って、進学するための費用も断ってたから……。」
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