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「あ……、ごめん……。」
悲しい事を思い出させてしまったと、俺は咄嗟に謝罪の文句を口にしていた。
大雅の恋人だった由美。
関係が自然消滅しても彼の事を思い続け、再び彼女の思いが伝わる前に、大雅はこの世を去ってしまった。
俺の失態を察し、朱鷺さんの鋭い視線がこちらに向かってくる。
しかし当の由美は、頭を振り「気にしないで」と俺に言葉を掛けてくれた。
「いいの。
もう、大雅の事はちゃんと割り切れたから。」
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