変わりゆく日常編 

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 時間が無い、この間にも二つの駅を通り過ぎている。  残り、4駅でこの電車を止めなければいけなかった。 「電車を止めないといけないんです! 起きてください!!」 「ウッ……、あ、ここは?」  目を覚ました車掌に大まかな現状を話す。 「自動運転がおかしくなっている……、システムでブレーキを掛ける事は出来ない……」 「どうすれば……!」 「マニュアル操作でブレーキを掛けるしかない……。マニュアルの仕方を今教える」  車掌にマニュアルの切り替えを教えて貰い、オートからマニュアルに変更した。  マニュアルに変更している間に一駅通過する。  残り三駅。 「彰吾急げ!」 「分かってる!!」  彰吾は車掌にマニュアルにした後、アクセルギアを下げる。 「嘘だろ……!」 「何が!?」 「減速しない……、むしろ下げても上がりっぱなしだ……」  システム的に、もはやアクセルが壊れて加速しかしていない状態。  彰吾は車掌にブレーキのやり方を教わり、ブレーキを掛ける。  キキッー!!と車輪が大きな音を立てる。その音で目を覚ました人達はまた騒ぎ出す。  そして、激怒した一部の人達が車掌室に来た。 「おい、どういう事なんだ? ああ!」 「ちゃんと説明してもらおうか?」  などと、言いながら突然車掌室に入り車掌に言う。 「なんで、子供が運転してんだ? 触ってんじゃねぇよ!!」 「お前がこの事故の犯人か!!」 「捕まえろ!!」  大人たちは俊と彰吾を捕まえる。 「はなせよ! この!!」 「ふざけ――俺は今この電車を止めようとしてんだよ!! 触んな!」 「馬鹿な事言ってるんじゃない! 君なんかにこれが止められる物か!」 「警察とガーディアンを来るのを待ちましょう! そしてコイツらを警察に突き出す」  大人たちが彰吾に理不尽なことを言っていると、 「いい加減にしろ!! 今あんた達の命はその二人に掛かってるんだ! 邪魔をするな!!」  車掌が大人たちに言う。
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