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「え、天月君と宮下君とどういう関係?」「修羅場(しゅらば)?修羅場(しゅらば)なの!?」「まさかの天月君の三股疑惑!?」
これは変なうわさが流れてもおかしくはない、てか、待て。
最後の三股はまさか、俊が入ってるわけじゃないよな?と思う彰吾だった。
そもそも何故、沙由莉がここに入るのかわからない彰吾だった。
「今日は先に約束した、お茶会へお誘いに来ました」
満面の笑みで言う。ああ、その笑顔で何人が落ちたか、と思う彰吾。
「今俺は生きていて良かったと感じている」「かわいいいいいいい」「俺の恋心は撃ち抜かれた……。いや、恋の爆弾が投下され俺の恋心が爆散した……」
それぞれの男子が東堂沙由莉に落ちた瞬間だった。
てか、一番最後のうまいな、爆弾師だけに恋の爆弾、爆散。俺もそんなギャグセンスが欲しい。と思う彰吾。
「それで、今日は大丈夫でしょうか? 急で申し訳ありませんが……」
お茶会に断る理由も無い、何せ彰吾と俊は今日は何もなく彰吾は俊の家に行こうとしてたから。
「大丈夫」
「いきます! いかせてください!」
「では、こちらに車を用意させていますので、どうぞ」
沙由莉の指す方を見ると、そこにはリムジンがあった。
彰吾と俊はポカーンとしていた。
「いきましょう」
沙由莉が先導する、それに驚きながら着いていく彰吾と俊。
沙由莉に先導され、そのままリムジンに乗る。
リムジンに乗った彰吾と俊はまた驚く。
そこはまったく別の世界であった。
「「すげぇ……」」
思わずハモる彰吾と俊を見た沙由莉は笑う。
これからどんな所に連れて行かれるのか彰吾と俊の二人には分からなかった。
すでに豪華な場所にいるのに更に豪華な場所に連れて行かれるとしか考えられなかった。
「お二方は仲がいいんですね」
「えぇ、まぁ」
突然、沙由莉が彰吾に話を掛ける。あまりいい反応が取れずにいる彰吾だった。
「あ、こんなところで話してしまうと後で話す内容がなくなってしまうので少し黙ります」
沙由莉の発言に彰吾と俊は沙由莉を見た。
ここで黙るなよおおおおおおおおお!!と思った二人。
とても気まずい空気になった。彰吾と俊はお互いに隣の窓を見て気を紛らわすのに必死になっていた。
車を走らせ数十分。ようやく目的地に辿り着き、車を降りる。
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